MyAge 2021/10/06

年間50本！ライブに足を
運ぶ杉山編集長。大人の
女性の悩みにどう応える？

新編集長インタビュー、最後を飾るのは『MyAge』の杉山奈小美編集長です。87年に入社し、ノンノに配属。月2回刊で150万部を発行していた時期を含め17年半、ヒューマン班でキャリアを積みました。その後、コスモポリタン、メイプル、エクラを経て、LEEの副編集長に。2016年より女性誌企画編集部で単行本、ムックの編集長となり、今年６月、MyAge編集長に就任しました。

実は、「芸能人のインタビューをしたい！」という動機で、明星（現Myojo）編集部を志望し、集英社に入社したという杉山編集長。ノンノ時代から多くのタレントを取材し、記事を作ってきました。

「基本的には早めの取材を心がけ、締め切りに遅れたりするのは嫌なタイプなのですが、芸能の企画はスケジュールに振り回されることも多々。でも、そんな時こそ『編集者らしいな』と思ったりしていました。どのような企画でも相手の意図をしっかり汲み取り、方向性をきっちり見出して、進行させるのが得意です」

MyAgeは3月、7月、11月の年3回発行している雑誌ですが、杉山編集長になって最初の11月1日発売号から、表紙が変わります。

「11月号は米倉涼子さんにカバーをお願いしました。MyAgeは『40～50代女性の美と健康を全力応援する』がテーマですが、40代の読者をより増やしたいという狙いもあり、人気女優、米倉さんの起用となりました。来年3月号以降も旬な女優さん、タレントさんを表紙に登場させ、より媒体の認知度を上げていきます」

芸能系に強い杉山編集長ならではの戦略です。当然、中身のほうも自信あり！

「MyAgeは2014年3月の創刊ですが、その時に編集部の人脈を駆使し、45歳以上の信頼できる女医さん50名の協力体制ができました。その後も関係を深め、現在は84名に。健康や美容の記事は信頼感が非常に重要ですが、MyAgeはそれこそが大きな強み。1号を4カ月かけて、しっかりと取材して記事を作っています。11月発売号の第１特集は『40代からの筋膜リリース』ですが、これはWeb媒体のOurAgeの大ヒットテーマで、かなり数字を持っています。これを誌面ではより深く掘り下げ、紹介します」

上記の流れのように、MyAge（紙）とOurAge（デジタル）は非常によい連携が取れていると言います。

「OurAgeでユーザーの関心度を測ることができ、そこでヒットしたテーマをMyAgeで特集すると、当然反響も大きい。逆にMyAgeで取材した記事の転載は、OurAgeの信頼度を高める要因になっています。“更年期”も鉄板のテーマで、MyAgeでお世話になっている対馬ルリ子先生と、OurAgeで連載を持つ吉川千明さんの共著『「閉経」のホントがわかる本』は、6刷りにまでなりました。読者のニーズがあることがわかっているので、MyAge本誌では毎号“更年期”関連の企画を取り上げていきます。

また、今回表紙を飾っていただく米倉涼子さんのインタビューを、誌面に先駆けてOurAgeで公開し、美と健康についての、より詳しい話はMyAgeで、という流れも作りました。双方の媒体の役割がうまくすみ分けできており相乗効果もある、理想的な関係にあると思います」

今後はより「ヘルスリテラシー」を身に着けられる誌面を作っていく予定だそう。

「キーワードは『未病』です。この先も健康で過ごすために正しい知識を正しく知ること。MyAgeはそのバイブルになれる雑誌だと思います。もちろん、並行して美容にも注力します。たるみや白髪など、ストレートな悩みが顕在化する世代で、こちらも既にヒット記事が多数あります。最新号では『40代50代限定 31人のヘアスタイル拝見』という企画で、31人のイキイキとした読者が登場しますので、ぜひご覧になってください」

今は日々、美と健康について頭をフル回転させている杉山編集長ですが、プライベートでは大の音楽好き。とくにライブに足を運ぶのが大好きで、生活の一部となっています。

「高校生の時にライブの楽しさにハマって以来、今も熱は変わらず、私の趣味となっています。コロナ前は年間約50本、日本全国、好きなミュージシャンの公演に行き、おいしいものを食べるというのが最高の楽しみでした。最初に追っかけをしたのが、浜田省吾さんの海の中道（福岡）公演。ついでに長崎旅行も楽しみました。大学生の頃『社会人になったら、ライブなんか行けなくなるかも』と思って始めたのですが、入社してからの方が輪をかけて……（笑）」