LEE歴20年。ウクレレ
演奏にハマる喜多新編集長
が新たに取り組むことは?
集英社は6月に大きな組織変更がありました。各誌初めて、ブランド統括を立て、本誌とWebそれぞれの編集長が就任し、新体制でスタートしています。アドナビでは、今月より新編集長を順にご紹介していきます。トップバッターはLEE本誌の喜多佳子新編集長です。
1998年に入社し、LEEに配属。それから現在まで、LEE編集部にのべ20年在籍する、LEEを知り尽くした新編集長です。
「学生時代は雑誌『ロードショー』が大好きで、その熱い思いだけを語り続け、面接を突破しました(笑)。LEEに来て、最初はファッション・ビューティ班に。美容担当を経てライフ班に異動し、そこからは長らく暮らしまわりのことや読み物ページを担当。ビューティとライフを行ったり来たりして、キャリアを積んできました」
喜多編集長が過去に手掛けた企画は、ヒットがたくさんあります。
「入社以来、LEEとともに年齢を重ね、結婚や出産など自分のライフスタイルも雑誌とリンクするように過ごしてきました。自らの悩みや実感から出発した企画が多く、たとえば『女友達の距離感』とか『もう一度夫にときめきたい』などは、読者の反響が大きかったので印象に残っています。2016年に一度バイラ編集部に異動していますが、バイラでも30代のキャリア女性たちの生き方や仕事に関するページを作り、LEEとは異なる読者層に向けて企画を考えるのは面白かったですし、これまでとは違う読者の価値観に触れられたのは編集者としても大きな経験でした」
現在連載中の長寿コラム、子どもを持つ編集者・ライターが語り合う「神保町パパママリーズ」はスタート時から長らく担当し、人気企画に成長。パパママ編集者が多いLEEならではのコンテンツで、今ではこのコラムをフォーマットにしたタイアップが実施されるほど。企画センスには自信あり、の新編集長です。
LEEを知り尽くす喜多新編集長ですが、改めてLEEという雑誌を分析してもらいました。
「私が最初に配属された頃は、LEEは『憧れの人の素敵な暮らし』という世界観だったと思いますが、時代が変わり、今は“自分のための”素敵な暮らしがテーマになっています。衣食住すべてにおいて『手が届く憧れ』を作り出しており、コロナ禍の“おうち需要”を経て、ますますLEEが提案してきた等身大の心地いい暮らしに注目が集まっていると実感しています。リアルなLEE世代の声を生かし、とことん読者に寄り添ったファッション、ビューティテーマも強みです。おしゃれ、美容、暮らしがバランスよく、読者が今、ほしい情報が網羅されています」
それが可能なのは読者ブロガー組織「100人隊」の存在があってこそ。LEEのリアリティに根差した強いコンテンツは、彼女たち抜きには語れません。新編集長は、「100人隊」の担当としても、誰よりも彼女たちと向き合い、声に耳を傾けてきました。
「100人隊のすごいところは、自分たちの好きな世界観を自主的に“共有したい人”であること。現在、現役とトップブロガーをあわせて138人いますが、月にアップされるブログは1000~1200本。すべてチェックすることを日々のルーティンとしています。そこから確実に見えてくるものがあり、多くの企画にも彼女たちの声が生かされてきました。タイアップ企画などでも100人隊の座談会を実施し、コラボ商品も数多く生まれています。今後も、100人隊と並走しながら企画を立てていきます」
また、昨年から『おうちLEE』『フィールドLEE』などの新企画がスタートし反響を呼んでいます。今後も“等身大の暮らしに根付いたテーマ”を掘り下げる大型企画を予定しているそうです。
喜多編集長の斬新な企画力、そして100人隊の情報収集力、発信力は今後もLEEの大きな強みになるはずです。
最後にプライベートに関しても聞きました。最近は、家族でハマれる趣味を見つけたそう。
「小6の息子が思春期になってきて、家族と会話が減ってきたなあ、と感じていたところに、近所のカフェでウクレレ教室をやっていて。家族で参加してみたら意外と楽しかったので早速ウクレレを買って、ユーチューブでおうちレッスンを始めました。レッスン動画がすごくたくさんあって、それがとても分かりやすいんです。家族で和気あいあいと教え合いながら共通の趣味ができてよかったな、と思っています。まだまだ初心者ですが、サビの部分ならジェイソン・ムラーズの『I‘m Yours』とか、エルビス・プレスリーの『Can’t Help Falling in Love』は弾けるようになりました!」