大学生の自分ごとメディア
を目指す。non-noWeb
小泉編集長は漫画好き!
続いて、non-no Webの小泉光代新編集長の登場です。2002年に入社後、non-noに8年、BAILAに2年、再びnon-no編集部に戻り、non-no歴計17年のベテランです。そしてこの夏、non-no副編集長からnon-no Webの編集長へ。「Z世代の(情報収集の)スピード感を改めて実感している」と話す小泉編集長。デジタルメディアには本誌に求められることと異なる側面がある、と言います。
「大学生の興味はあっという間に変わっていきます。『今、このタレントさんが推し』と言っていても、3カ月後には別の名前が挙がったり、『今、これが流行っているんだよね?』と聞けば、『それはもう違います』と言われることも多々あります。non-no Webの本誌転載記事はコンテンツそのものが強いのでPVやUUも高いのですが、スピード感という意味では、もっとブラッシュアップできるところがある。今以上に、大学生が求めるスピード感『今、コレが知りたい』というタイミングにニュースや記事を合わせていき、数多の情報が行き交うネットの中で、non-no Webこそが信頼できる「自分ごとメディア」だと、大学生に認識してもらう必要があると思っています」
これまでもnon-noはZ世代のインサイトを徹底的にリサーチし、「non-no総研」を名乗るほど、日本一大学生に詳しいと自負していますが、さらに強化していくプランもあるとか。
「編集部は、読者にも読者でない人にも定期的にアンケートを行ったり、ヒアリングの会を設けたりしていて、彼女たちの関心事は常にアップデートしていますが、編集・企画側のメンバーとして、新しい大学生の組織を作れないか考えています。今、誌面やwebで活躍している、専属読者モデルの『カワイイ選抜』とは別のユーザー組織として、大学生のよりリアルな声やトレンドに敏感な部分を拾い、コンテンツ制作に活かしたい……と思案中です」
今後は「大学生が毎日訪れるサイト」を目指していくので、当然、公式SNSにも注力します。
「大学生の場合、ウェブサイトをブックマークして、毎日閲覧するというよりは、SNSを経由してサイト訪問するケースが多いので、36.2万フォロワーのInstagramと25万フォロワーのTwitterのファンをさらに増やしていきたいです。
現在、発売日に合わせてモデルがトークをするなど、インスタではライブ配信を行っており、人気コンテンツとなっていますが、今後は編集スタッフを登場させるなどより身近なメディアであることを感じてもらおうと思っています。今までスタッフが表に出ることはあまりありませんでしたが、昨今、編集者に興味がある大学生も多いので、コンテンツ次第でかなり面白がってもらえるのではないかと。また、リール動画(Instagramの短尺動画)も続々準備中で、撮影現場での編集者とモデルの距離感だから撮れる表情や動きなどもアップしていく予定です。また、Twitterでは、新作コスメのキャンペーンが瞬時に5000以上リツイートされるなど拡散力の高さを実感しているので、SNSごとに情報の出し方を使い分けて、日本中の大学生に愛してもらえるメディアに進化していきたいです」
プライベートでは2児のママで、忙しい日々を過ごしている小泉編集長。その疲れを癒してくれるのはコミック。もともと集英社に入社を希望したのも漫画の編集者に憧れていたからだとか。
「夜遅く帰っても、漫画を読んでオンとオフを切り替えています。少年漫画も少女漫画も集英社のものもそうでないものも幅広く読みます。小学校5年生の息子と1年生の娘も漫画が大好き! 最近娘は漫画を描くことにハマっているようで、紙をテープで冊子状にとめて、めくれるようにし、一生懸命描いてます。ちゃんとコマ割りして吹き出しでセリフがあって、『漫画描いたから読んで』と持ってくるので、”おもしろいね”とか”ここはこうしたら?”などと話したり。今は娘の漫画が楽しみです」
今年50周年を迎えるノンノ。今まで蓄積したノウハウを生かしつつ、大学生のリアルな興味とライフスタイルにフレキシブルに対応していくWEBメディア、non-no Web。小泉編集長の手腕でどう進化するのか、注目してください。