「メンズ美容」が当たり前の
時代に!メンズノンノウェブ
編集長がその理由を分析

仕掛け人インタビュー第10回はメンズノンノウェブ編集長 丸山真人。

女性誌での編集経験を活かしながら、メンズノンノウェブで美容特集等を牽引しています。ここ最近のメンズ美容では、スキンケアはもちろん「メイク」にも注目が集まっています。今回はその動向について編集長に語ってもらいました。

丸山真人:1998年、集英社に入社。『non-no』『BAILA』『UOMO』『éclat』編集部を経て2019年に『MEN’S NON-NO』編集部へ。2021年6月よりWEB編集長に就任。女性誌のキャリアが長く、美容に関する知見も豊富。メンズメイクでも反響のある企画を多く扱っている。

メンズ美容はどんな風に広がってきた?

メンズ美容、ここ数年の盛り上がりが顕著ですよね。いまやスキンケアは当たり前で、アイライナーやコンシーラーといったメイクアイテムも読者からの反応は上々。メンズノンノ本誌では2015年から「美容大賞」を開催してきたのですが、その頃からも随分変わってきました。

当時、多くの読者がメンズ美容に触れるきっかけになっていたものって、実は美容師さんなんです。オシャレ感度の高い男子は、見た目を整えることへのモチベーションが高いですから、美容室で教えてもらうヘアケア以外のアイテム(多くは化粧水とか保湿クリームとか)に興味を持ちはじめていたんです。メンズノンノは専属モデルなど読者世代との接点も多いですし、アンケート調査などでインサイトもしっかり把握しており、その流れをいち早く察知できたのは大きかったと感じています。とはいえ、初期の頃は歯を磨いて、顔を洗うついでに化粧水をつけるなどの「スキンケア」が主流でした。僕らも「メイクアップ」が流行るのはもっと時間がかかると思っていました。でもコロナ禍の3年間にどっと広まりましたね。

コロナでのリモート環境を契機に、「メイク」への興味が加速!

僕も「なぜ、コロナをキッカケに?」と考えていたのですが、おうち時間を長めにとれるようになった結果、「自分を見つめる時間」が増えたところは大きいと思います。時間があるから鏡を見る、筋トレする、スキンケアもするという感じで。どんどん美容へのハードルが下がっていったのではないかと。

「オンライン」でのコミュニケーションが増えたこともポイントです。リモート会議や授業に参加していると、全身が画面に映ることってあまりないでしょう? よくも悪くも「顔」の印象勝負。その時にBBクリームを塗って、ちょっとクマを消す、青髭を目立たなくすることで少し自分の顔が変わる。では、眉毛を整えたら? アイライナーを足したら?と進んでいくんです。あえて言い換えをすると、ゲームを進めて新しい武器を手に入れてレベルアップしていく気持ちよさに近い気がします(笑)。

–  見た目を磨くことが、よりポジティブに捉えられる多様性の時代。

それから、K-POP人気も影響していると思います。見ている子たちは「体を鍛えたりメイクしたりする美意識って良いね!」という感じで、捉えているはず。少し前なら「男性がメイクするなんて……」という反応だったかもしれないけれど、今の10代20代は男女関係なく、「スキンケアでも、メイクでも肌が綺麗になるのならメリットしかない」、「楽しそうだから、僕らもやっていいじゃん」と構えず受け止めてくれる。

ただ、多様性の時代だからこそ、気をつけておきたいのは「何かひとつの価値観」や「ブーム」だけが、世の中を占めることも減ってきています。常に「小さなブーム」がたくさん起こっている状態だから、丁寧に変化をキャッチして情報発信していく必要はありますし、メイクや美容といっても“ジェンダーレス”という一方向だけの表現ではないぞ、ということは強く意識しています。

また、「やらなければダメ」「やってないとダサい」という同調圧力めいたメッセージも時代遅れ。あくまで、「やると楽しいよ」「メリットがあるよ」という、ナイスな選択肢を我々は提案する。そこはメディアとして気をつけたいところではありますね。

–  メンズメイクの訴求だからこそ意識すべきポイントは…

メンズノンノ編集部がメイクを扱う上で意識しているのは、「このアイテムを使うと顔がこうなる」という風に具体的に伝えることです。女性と比べると、「ブランドのイメージが好きだから買う」というところまでは固まっていないので、より実用的な説明を入れます。使い方に慣れていない初心者にも、その方がわかりやすいです。

一例として、反響が大きかったアイライナーのタイアップ企画では、「目」のビフォアアフターをアップで掲載して、何の意図でその色のラインを引くのか、目的意識も明確にして構成しました。撮影に参加したメンズモデルからも「思った以上に印象変わりますね!」なんて、反応がありました。

https://www.mensnonno.jp/beauty/makeup/180925/

あとは、「男子の生活の中にある自然な形」を表現しています。新しいファッションにチャレンジするときに、一緒にメイクもしてみない?とか。洋服と一緒にメイクグッズを撮るだけでも、印象は違います。このメンズネイルの特集もそうですね。背景とファッション、ネイルカラーで格好良いイメージに仕上げています。

https://www.mensnonno.jp/beauty/makeup/104843/

メンズメイクブランドには、今大きなチャンスがある。 

先ほど、「メンズメイク市場は固まりきっていない」という話をしたのですが、だから今は色んなブランドにチャンスがあるんですよ。読者はまさに「何が良い?」「どれが使いやすい?」と迷っている最中。今このタイミングでブランドのファンになってもらえれば、そのまま長く愛用してもらえる可能性がありますよね。

女性の場合、すでに愛用のものや見知ったブランドがあって、そこから変えたい時に口コミや動画も見て……という方が多いと思うのですが、メンズメイクはその前段階。「メンズメイクならここ!」と印象付けるのは効果的です。今、誌面やWEBでしっかりとした特集を組む意味は、大きいと思います。店頭やウェブサイトなどで「メンズノンノ美容大賞」のロゴをご活用いただくブランドも増えてきました。2023年5月末に開催する、集英社メディアソリューションフォーラムでは「メンズノンノ」や「ウオモ」の編集長が、あらゆる年齢層のメンズ美容について語るのでぜひそちらもご視聴ください。

編集部では新企画を多数用意しています!

今後ますます盛り上がるメンズメイク市場に向けて、メンズノンノウェブでは2023年3月から新企画を3つスタートさせます。

コスメdeアンサー」は、「メンズノンノビューティクルー」という、20代のビューティプロが、毎月2本のお題に対して、おすすめのコスメを回答する企画。今のメンバーは美容師やサロンアシスタントが中心ですが、今後メンバーを増やして大きく展開できる可能性があるなと思っています。

同じく新シリーズ「アガる!MY BUZZ BEAUTY」では、メンズノンノウェブを作るスタッフが、今いちばん自分の中で“きてる”コスメを熱弁するコラムです。ご覧の通り、メンズ向けやジェンダーレスコスメだけでなく、女性にとっては「定番」と言われるアイテムもご紹介して、新しいリーチを狙っていきます。実際、女性がよく知っているコスメでも男性には新鮮に感じたりするんですよ!

もう一つは、これから立ち上がる新連載。まだ内容はお伝えできませんが、ぜひ楽しみにしていただければと思います。

最後に……まだ僕自身の夢の段階ですが、リアル店舗展開もしてみたい。美容知識が広がってくると、やっぱり実際に試す、比べる、やり方を教わる場も欲しいんですよね。いきなりデパートのコスメブランドのカウンターはハードルが高くても、オシャレなカフェとか書店にいくような感覚で、メンズコスメショップに立ち寄れたら良いんじゃないかなと。メンズファッションの店舗やレコード店の片隅に、コスメカウンターを置くような感覚で。タッグを組んでくださる企業の方がいらっしゃったら、ぜひ打合せさせてください(笑)。


モデルも次々と活躍の場を広げているメンズノンノは今や、唯一の若い男子の憧れ雑誌と言われています。丁寧なファッションページ作りそのままに、ウェブサイトとSNSで最新情報を補完、紙とデジタルでの影響力・拡散力は抜群のメディアです。

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