メンズノンノ22年ぶりの
男性編集長は新米パパ
先日、男性誌・女性誌3つの媒体で新編集長が就任しました。彼らはどんなキャラクターなのか、どんな思いでコンテンツを作っていくのか、みなさんに知っていただきたく、インタビューを敢行しました。その第1弾は『メンズノンノ』の根岸英行です。
入社は1998年。ビジネスジャンプ(現グランドジャンプ)編集部に6年、ヤングジャンプ編集部に4年、計10年のマンガ誌編集部でキャリアを重ね、その後ファッション誌へ異動という、社内でも異色の経歴の持ち主です。
「中学生の頃からメンズノンノが好きで、実は愛読していました。今から30年近く前、あの頃はマーク・パンサーさんとか田辺誠一さんが活躍していた時代でした。入社時もファッション誌を希望したのですが、なぜかマンガ誌の配属に。でも、作家を担当し、グラビアページや写真集なども作り、仕事は面白かったです。10年後に突然、メンズノンノに異動した時はびっくりしましたけどね(笑)」
マンガ誌のキャリアが、いまに活かされていることを聞いてみました。
「マンガの編集者は、作家のご家族まで含めてのお付き合いになり、とにかく信頼関係が重要です。ファッション誌ではそこまで密な関係にはなりませんが、スタッフ、クライアントさん含めて信頼関係はひと一倍、大事にしています。1年に1度しかご一緒しないスタッフもいますが、それでもその姿勢は変わりません。こちらの想いを伝え、相手にも納得して仕事をしていただく。これはマンガ時代に培ったスキルかもしれません」
その後はメンズノンノ一筋。異動後は新人同様、ショップ取材、ファッションスナップで経験を積み、ファッションからコラム、読み物ページまでこなすオールラウンドな編集者に。2年前に副編集長となり、先月、編集長に就任しました。そのキャリアの中で、とくに思い出に残っている企画を聞くと、2年前に行ったクロスメディア企画を挙げてくれました。
「フェンディ様のタイアップで、白濱亜嵐さんを連れてミラノコレクションへ行きました。誌面、WEB、SNS、動画、イベントと全横断した立体的な企画でした。動画は4つに切り分けて、伊勢丹のポップアップショップで流したり、メンズノンノウェブで流したり。当時はまだこういった取り組みは珍しく、集英社の入社志望セミナーなどでも事例として取り上げて説明しました」
編集長になって間もないですが、メンズノンノはどのようなメディアを目指すのでしょうか。
「実は、メンズノンノが男性編集長になるのは22年ぶりなんです。原点に帰って、同性からみたかっこよさ、というものをもう一度作りたい。最近は誌面を見た方から『かわいいね』と言われることがよくありました。褒め言葉であるのですが、少し違和感もありました。僕が読者の時に憧れていたメンズノンノの世界、『かっこいいなあ』という気持ちにさせる誌面を作りたいと思っています」
「今、メンズノンノの読者は10代後半から20代。ファッションに興味があり、最新の流行を追いながら、自分のできる限りのおしゃれを工夫しています。ストリートでもなく、コンサバでもない、きれいめミックススタイル。そのときに、指針となる存在でありたい。メンズノンノの軸となっているファッション、ビューティ、専属モデルの3つをベースに、編集していきたいと思っています」
プライベートな部分も少し聞き出しました。
「今年の1月に娘が生まれまして、今は子どもと過ごす時間が何より幸せで、週末が待ち遠しい。夜はさすがに帰る頃に娘は眠っていますが、朝は僕が抱っこ紐をつけて、15分ほど歩いて保育園まで送っています。あとはマンガ編集部時代にしていたゴルフを再開しようかな、と思っているところです」
最後に本日のファッションについて。
「ネイビーのシャツはCOMOLI。コモリのシャツ、結構好きなんです。ファッション誌に来て、マンガ編集部時代よりも随分シンプルなスタイルが増えましたね」
新米パパ、根岸編集長が率いる新生メンズノンノに、どうぞご期待ください。
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