集英社初のオーディオブックキャンペーン「ナツオト」展開中! “聴く読書”の魅力と施策
集英社初となるオーディオブックキャンペーン「ナツオト」が展開中。「この夏はオーディオブックと出かけよう」をコンセプトに、“聴く読書”が体験できるコンテンツを8月28日(金)までの期間限定で無料配信しています。目玉の一つが、人気作家4名による書き下ろしショートストーリーの無料配信で、朗読を担当するのは人気声優・杉田智和さん。「ナツオト」実施の背景とおススメのポイントを、アクセシブル・ブックス推進室の瀧口に取材しました。

読書の選択肢のひとつであるオーディオブックを広げるために
──「ナツオト」がスタートした経緯と狙いを教えてください。
「この企画は、集英社100周年記念企画のプロジェクトチーム『OTOコンテンツプロジェクト』が発足した頃(2023年)から考えていたものでした。このチームのいくつかの目標の中に、読書の選択肢のひとつであるオーディオブックを広げていくためにオーディオブックのキャンペーンを行いたい、という希望があったのですが、その頃はまだ集英社作品のオーディオブックが50作もなく、キャンペーンが実施できる状況ではありませんでした。そこでまずは集英社のオーディオブック作品を100以上作ろう!ということで製作を始めました。2025年に100作品を達成し、現在は250点を超えています。これでようやくキャンペンーンができる!ということで、昨年の冬から具体的なキャンペーンの準備に入りました。
キャンペーンの大きな目的は、『①集英社のオーディオブックを知ってもらう ②オーディオブックを体験してもらう』 の2つです。まず、集英社のオーディオブックを知ってもらうため、2025年に専用ウェブサイト『集英社OTOコンテンツ』を立ち上げました。しかし、まだまだ認知度は低いものでした。
今回のキャンペーン実施にあたり『ナツオト』のキャンペーンWEBサイトを作り、『集英社OTOコンテンツ』にも相互リンクを貼りました。『ナツオト』サイトでは、一穂ミチさん、今村昌弘さん、島本理生さん、爪切男さんの4人の作家さんにオリジナルショートストーリーを書き下ろしていただき、これを声優の杉田智和さんが朗読。どの作品も10分以内で聞けるようにしました。また、すでに配信されている作品の中からおススメの8作品を選び、通常は数分しかない試聴時間をキャンペーン期間限定で30分に増幅しました。
オーディオブックを体験してもらう際の大きなハードルが、“配信ストアに会員登録をしないと聞けない”ということでした。せっかく興味を持ってもらっても、この登録の煩雑さで挫折してしまうユーザーが多いのです。そこで『ナツオト』ではYouTubeでショートストーリーや試聴作品を公開することで、ストアでの登録作業を省き、キャンペーンサイトからクリックまたはタップひとつですぐにオーディオブック作品が聞けるようにしました。おかげでショートストーリーは10分以内で聞けるという手軽さもあり、どの作品も現段階で20万回以上再生されています。
無料公開や試聴時間増量作品をきっかけに、多くの人々にオーディブックの面白さを知っていただきたいと思います。」

アフレコでは杉田さんのすごさに圧倒された
──作家さんのラインナップや、書き下ろし作品のテーマである「10分で◯◯が変わる」は、どんなふうに決まったのでしょうか。
「キャンペーンを実施するにあたって、オーディオブックを体験してもらうことが目標、と先述しましたが、実際のオーディオブック作品は短くても3時間前後はあります。また聞き始めていきなりインパクトのある表現の作品は少なく、ある程度の時間を聞いてもらわないと作品の面白さがわかりません。そこでメンバーのひとりから『ショートストーリーなら全部聞いてもらえるかも? さらに書下ろし作品ならユーザーの興味を惹くのでは?』というアイデアが出ました。知名度がある方で、かついろんなジャンルの作品をそろえたいということで、何人かの作家さんが候補にあがりました。企画の趣旨を説明したところ、一穂ミチさん、今村昌弘さん、島本理生さん、爪 切男さんという4人の作家さんが作品を提供してくださることになりました。
いざ作品を書いていただくにあたり、ジャンルは問わないけれど、共通のテーマが欲しいということに。ショートストーリーの魅力は、短い時間で思いがけない結末を迎える点です。またオーディオブックを気軽に体験してもらうために、10分以内で聞けるという点を強調したいと考えました。この2点をふまえ『10分で〇〇が変わる』というテーマが決まりました。」

──「朗読」ならではの魅力と、今回朗読を担当した人気声優・杉田智和さんのキャスティングの背景や実際のアフレコの様子について教えてください。
「アニメや外国映画の吹替は、複数の声優さんが、それぞれのキャラクターに適した声で演技をするのですが、朗読の場合は1人か2人のことが多いです。特に1人の場合は、老若男女を1人の声優さんが演じ分けます。もちろん、男性が女性の声を出したり、大人が子供の声を出すのには限界がありますが、それを声の表現力で補い、聴く側の想像力を増幅させ、あたかもそれぞれのキャラクターが話しているかのように感じさせるのがプロの技術であり、朗読の面白さだと思います。
今回、朗読者についても知名度のある人気声優さんにお願いしたいと考えていました。というのも、オーディオブックを聞くきっかけのひとつに『自分の推しの声優さんが読んでいるから』という意見が少なからずあります。そこで人気と実力を兼ね備えた声優さんということで、杉田智和さんに依頼することになりました。杉田さんは弊社原作のアニメ化作品『銀魂』や『SAKAMOTO DAYS』の主演声優をはじめ、数々の作品で活躍しておられ、キャラクターの演じ分けも見事です。さらに、今回の『ナツオト』のショートストーリーは、それぞれ異なる設定、異なる登場人物です。そんな作品の朗読に、杉田さんは最適だと考えました。
収録当日は私も立ち会わせていただいたのですが、あまりリテイクなしでどんどん収録が進んでいくのを見て、『やはりプロの声優さんはすごい!』と圧倒されました。当日はショートストーリーを書いていただいた作家さんも何人かいらしたのですが、みなさん杉田さんの話術に感動されていました。」
「ナツオト」は8月28日までの期間限定キャンペーンなのでお聞き逃しなく。今後も集英社のオーディオブック企画にご注目ください!
●参考記事:
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